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水分測定

相対温度・絶対温度とは?空気&湿度の基礎と換算式を解説

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産業・工業分野において、温湿度管理は非常に重要です。なぜなら、機器や製品の品質を保持するためには、工場内で温湿度が一律というわけにはいきません。工場の設備や製品はもとより、工場の立地条件なども含めて適切な温湿度に調整する必要があります。また、静電気や熱によるトラブルを未然に防ぐためにも、温湿度管理は厳密なルールのもと管理されて然るべきなのです。

そこで今回は、湿度(相対温度・絶対温度)の基礎、湿度の換算式、表計算ソフトでの計算方法などをご紹介します。

そもそも空気の分類とは?

湿度とは、空気中に含まれる水蒸気量・水蒸気圧を表したものです。
湿度の表し方は2種類あり、1つは「相対湿度(Relative Humidity:RH)」、もう1つが「絶対湿度(Absolute Humidity:AH)」です。

 

飽和空気

飽和空気とは、大気湿り空気に含まれる水蒸気量が増加し、乾燥空気に含むことができる水蒸気量が最大値に達している空気(飽和状態になっている空気)のことを指します。水蒸気量が飽和すると、これ以上水分を含むことができず、結露が生じます。

 

大気湿り空気

大気湿り空気とは、乾燥空気に水蒸気が混ざった「地球上にある一般的な空気」のことです。
酸素(O2)、窒素(N2)、水素(H2)、二酸化炭素(CO2)、ヘリウム(He)、アルゴン(Ar)、水(水蒸気:H2O)で構成されています。

 

乾燥空気

乾燥空気とは、空気からすべての水蒸気を取り除いた「理論上の空気」のことです。

 

湿度とは

湿度は空気中に含まれる水分の割合で、水蒸気量と水蒸気圧を表しています。

「相対温度(Relative Humidity:RH)」と「絶対温度(Absolute Humidity:AH)」の2種類で表記され、以下のように特徴が異なります。

 

相対湿度とは?

相対湿度とは、空気中に含まれる水蒸気の割合を表したもので、単位は百分率(パーセント:%)です。相対温度を計算式で表すと下記になります。

【 RH=(Pw / Ps)× 100%RH 】
 
相対温度(RH)
=(求めたい空気の水蒸気量(圧):Pw) / (測定時の空気温度における飽和水蒸気量(圧):Ps)× 100

同じ相対湿度でも気温が異なると水蒸気量は変わり、高温の地域ほど水蒸気の割合は多くなります。
相対温度の特徴は、以下のとおりです。

 

通常「湿度」とは相対湿度のことを指す

「湿度が高くてジメジメしている」「梅雨なので湿度が高い」など、私たちは暮らしのなかで「湿度」という言葉を常用していますよね。空気中の湿度を表す際に使用されるのが「相対湿度」であり、天気予報などでよく耳にする湿度は相対湿度を指しています。

前述したように、高温なほど相対湿度における水蒸気の割合は多くなります。これは、気温が高くなると飽和水蒸気量(g/m3)が多くなるため。気温が30度のときと15度のときでは、空気中1m2あたりで保持できる水分量の最大値(飽和水蒸気量)が異なり、前者のほうが水分を多く保持できるのです。

分かりやすく説明すると、飽和水蒸気量を1つの容器として考えたとき、気温が15度よりも30度のほうが容器が大きいということ。相対湿度を50%と仮定したとき、容器を占める水分量の割合は同じでも、実際に含まれる水分量は容器が大きい気温30度のほうが多いというわけです。

 

相対湿度と結露

相対湿度が100%になると、空気中の水蒸気量が飽和水蒸気量を上回ります。100%を超えた水蒸気は気体として存在することができないため、液体(水)へと変化し、結露が生じるのです。

また、飽和した空気が空気よりも冷たいものに触れると、接触面が冷えて水蒸気は水に変わります。冬場、暖房のきいた部屋の窓ガラスに水滴がついていますが、あれは室内の暖かい空気が冷たい窓ガラスに触れたことで冷やされ(飽和状態になり)、結露が生じたものです。

 

絶対湿度とは?

絶対温度とは、1m3(縦・横・高さが1m)の空気中に含まれる水蒸気を容積や重さ、圧力などで表したものです。もっと簡単に言うと「空気中に含まれる水蒸気自体の量」を示しています。

絶対湿度は「体積絶対温度(Volumetric Humidity:VH)」と「重量絶対湿度/混合比(Humidity Ratio: HR)」に大別できます。前者は国際的な絶対温度として、後者は化学工学分野における絶対温度として扱われていますが、単に絶対湿度と言えば体積絶対湿度を示すケースが多いです。

 

体積絶対温度

体積絶対温度(容積絶対温度)は、1m3の空気中に含まれる水蒸気量を重さで表したもの。言い換えると「空気中に含まれる水蒸気の密度」のことで、単位は密度と同じく「g/m3(グラム毎立方メートル)」で表されます。

しばしば飽和水蒸気量と同じという解説もされていますが、必ずしもそうではなく、「RH=100%(相対温度が100%)」のときだけ一致します。

なお、体積絶対温度の計算式は下記のとおりです。

【VH=Mw / Va g/m3 】
 
体積絶対温度(VH)
=(求めたい空気の水蒸気の質量:Mw) /(空気の容積Va)

ただし、実際に計算する際は水蒸気を理想気体とみなし、以下の近似式を用います。

体積絶対温度(VH)
=(求めたい空気の水蒸気分圧)/(気温 + 273.15)× 216.7

 

重量絶対湿度/混合比

重量絶対湿度は、乾燥空気の質量に対する水分(湿潤空気の水蒸気の質量)の比率を示す数値。乾燥空気1kgに対する水蒸気量で表されるもので、単位は「kg/kg(DA ※乾燥空気Dry Airの頭文字)」で表示されます。

湿度が低い領域における水分量(ppm)を示す際に用いられており、水蒸気量が同一なら気温が変化しても混合比は変化しません。
また、業務用の空調や冷蔵・冷凍貯蔵庫の設計のほか、「湿り空気線図」では重量絶対湿度が使用されています。

なお、重量絶対湿度の計算式は下記のとおりです。

【HR=Mw / MDa Kg / kg(Da)】

重量絶対湿度(HR)
=(求めたい空気の水蒸気の質量:Mw)/(乾燥空気の質量・密度:MDa)

体積絶対湿度と同様、こちらも水蒸気と乾燥空気を理想気体とみなして考えたとき、以下の近似式を用いることが可能です。

重量絶対温度(HR)
=(0.622 × 求めたい空気の水蒸気分圧)/(空気圧 − 水蒸気分圧)

 

相対湿度と絶対湿度の換算の計算はどうやるの?

相対温度と絶対温度の換算式は、以下のとおりです。

 

相絶対湿度から相対湿度への換算

絶対湿度から相対湿度への単位換算は、以下の計算式を使用します。

相対湿度=絶対湿度 / 飽和水蒸気量 × 100

相対湿度と絶対湿度の換算式では、必ず飽和水蒸気量(圧)を求めなくてはなりません。
なお、飽和水蒸気量(圧)を求める計算式は、次でご紹介しています。

 

相対湿度から絶対湿度への換算

相対温度から絶対温度を計算する際は、下記の関係性を覚えておきましょう。

絶対湿度=飽和水蒸気量 × 相対湿度 ……①

前述したように、温度によって飽和水蒸気量は変わりますが、水蒸気量を理想気体とみなすと下記の式が成り立ちます。

飽和水蒸気量=(217 × 飽和水蒸気圧)/(気温 + 273.15) ……②

すべての温度において、飽和水蒸気圧の値を近づけることは難しいものです。そんななかで多用されているのが「Tetens(テテンス)の式」です。

■Tetens
e(t) = 6.1078 × 10^[ at / (t + b)]
 
※水の場合「a=7.5、b=237.3」
※氷の場合「a=9.5、b=265.5」

それを踏まえたうえで、以下の手順で相対温度から絶対温度を換算します。
なお、計算では1気圧(1013.25hPa)を前提としています。

1.気温(t℃)から飽和水蒸気圧eを導き出す(単位:hPa)
飽和水蒸気圧e=6.1078 × 10[7.5 × t / t + 237.3]

2.飽和水蒸気圧eから飽和水蒸気量aを導き出す(単位:g/m3)
飽和水蒸気量a=217 × e / t + 273.15

3.飽和水蒸気量aに相対湿度をかける(単位:g/m3)
絶対湿度(体積絶対湿度)VH=a × RH / 100

 

相対湿度から絶対湿度への換算

エクセルなどの表計算ソフトを使用すれば、気温と相対湿度から絶対湿度を一気に求めることが可能です。その場合、下記ような数式になります。

=217*(6.1078*10^(7.5*t/(t+237.3)))/(t+273.15)*RH/100
 
※tに温度(℃)、RHに相対湿度(%)を入れる

例えば、気温が30度、相対湿度が50%のときは以下のような式になります。

=217*(6.1078*10^(7.5*30/(30+237.3)))/(30+273.15)*50/100

t=30、RH=50となり「15.1847559(g/m3)」と計算されます。

 

相対湿度と絶対湿度の関係性および換算式を覚えて生産管理に活かそう

湿度には、相対湿度と絶対湿度という2つの考え方があります。私たちが通常使用している湿度は相対湿度ですが、産業・工業においては絶対湿度についても把握しておくことが大切です。
機器や製品を製造する工場では、ちょっとした湿度の変化が品質に影響したり、安全面を脅かしたりすることもあります。温湿度管理を徹底し、信頼のおける生産管理を構築することは、産業・工業分野の一生の課題。必要な知識を吸収することが、製品の品質や現場の安全性、ひいては自社の信頼性を高めることにつながるはずです。

 

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