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品質管理体制を整えるには?整備方法や品質管理に役立つ機器をご紹介

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品質管理体制を整えるには?整備方法や品質管理に役立つ機器をご紹介


高品質の製品を維持するには、基準(国際規格など)に則った品質管理体制を構築することが求められます。不適合品(問題のある製品)が発見されることなくお客様のシステムやプロセスに導入されてしまった場合、不正確な測定により品質劣化を招くだけでなく、人命にかかわるような重大事故にも発展する可能性があります。
 
今回は、品質管理体制の概略と品質管理業務でよく使用される測定器についてご紹介します。

 

品質管理とは

品質管理とは、製品を製造したりサービスを構築したりする際、一定の品質を備えているか、不適合品(不良品)が混ざっていないかを検査・検証し、品質を保証するための活動です。
製品の不備を分析したり、作業工程の見直しなど製造プロセスの管理・改善を行う品質管理は、企業と従業員、ユーザーを重大事故から守るために大切な仕事です。
品質管理と似ているものに品質保証(Quality Assurance)があります。品質管理は「これから作る製品・サービス」を、品質保証は「完成した製品・サービス」を対象とした活動です。
 
『品質管理』については、 「品質管理の仕事とは。工場における実例と品質管理に使う機器もご紹介します。」の記事をご参照ください。

 

品質管理体制をなぜ整えなければいけないのか?

品質管理体制を整えることで、企業(内部)側と顧客(外部)側でそれぞれ下記のようなメリットが考えられます。
 
●企業側 内部のメリット
  〇 効果的な内部監査体制の確立
  〇 機器の証明書(期限)管理やトレーサビリティの確認が容易になる
  〇 発生時の原因究明作業が短縮される
  〇 工程や製造ロットなどで切り分けるため、不適合品の回収(改善)が容易になる
  〇 発生時のデータ分析や情報の活用により、効果的な予防措置の発想力が定着
  〇 マニュアルを明文化することで、個人による検査のバラつきを軽減することができる
 
 
●顧客側 外部のメリット
  〇 不適合品受領のリスクが低下する
  〇 不適合品を受領した場合に、代替品や改善対応などの対応が速い
  〇 製造ラインや製造プラセスの信頼性が正しく確保されている
 

出荷前に不適合品製品を発見することは、コストや手間の削減につながります。不適合品は、回収して再生産および修理、廃棄したりする必要があり、これにも大きなコストと手間がかかります。品質検査工程で、早期に発見することで、こういった作業にかかるコストを削減することに繋がります。
最近では、製造現場で実施する事でより効率良い作業とコストを抑えられるという考えから、品質検査工程の前にある製造現場で不適合品を減らす取り組みもされています。

 

品質管理体制を整備する方法

『品質管理体制』といっても、業種により求められる内容(基準、規制)が異なる事に注意して下さい。
医療・製薬、食品・飲料、自動車、製造、小売、建設、行政、運輸、通信、文化財と業界によってその検査内容が異なります。
 
医療・製薬業界および食品・飲料業界であれば、GMPおよびHCCAPへの理解が必須スキルとして求められます。
食品・飲料業界であれば、HCCAPおよびISO22000やFSSC22000が求められ、FDA発行文書や厚生労働省による発表を気に掛ける必要があります。
製造業の場合、ISO9001およびISO/TS16949とIATF16949を無視することはできません。
また、私たちのような測定器を取り扱う企業であればISO17025なども気にしなくてはなりません。
 
各業種に共通した品質管理体制を整えるための大枠は、以下のようなポイントが挙げられます。
  ① 社内責任者および各工程の担当者を決定する
  ② 管理する項目を明確にする
  ③ マニュアルを明文化する(作業の標準化)
  ④ 使用している機器のトレーサビリティを維持する
  ⑤ 正しい測定を行う
  ⑥ 品質管理工程がきちんと回っているか確認する

 

製薬、食品、製造業の品質管理業務で使われる測定器

モノづくりを行う産業で品質管理業務の一翼を担う測定器をご紹介します。下記に上げる測定器以外にも、たくさんの測定器および分析器が導入されています。
測定器は、アプリケーションやプロセスに適したものを選定することが非常に重要です。
測定器自体がトレーサビリティを確保し、精度も保証され、正常に動作していたとしても、プロセスにマッチしない測定器ならば品質管理目標は達成されません。
測定器には、データロギング機能やアナログ出力、デジタル出力に対応したモデルもあります。データ管理や標準化といった面からも、そういったモデルを選定することをお勧めします。

 

酸素濃度計

酸素計(酸素濃度計)は、もっとも多くの製造現場で使用されている測定器です。
直ぐに思いつく用途としては、ある特定の空間(作業室など)で酸素濃度が下がってしまうと人体が危険場状態に曝されます、その危険性を排除するのに酸素濃度計で空間の酸素量(酸素濃度)をモニタリングします。
その他にも、容器内や配管内の残存酸素量の監視する用途、製品の酸化防止用途、酸素ボンベの残量監視、医療用酸素の品質監視など多岐に渡ります。特に、配管や容器内の残存酸素があり、充填されていた水素ガスやメタンガス、混合ガスなどと結びつくと大きな爆発が起る可能性があります。事故を未然に防ぐ用途の他に、病院で使用される酸素ボンベの品質を保証するためにも使用されています。
 
右画像:純度測定用 ポータブル酸素濃度計GPR1200

 

相対湿度計(水分活性測定器)

相対湿度計(温湿度計)は、施設の環境管理、空調管理用途から、美術品や書籍の管理、パン工場の発酵工程管理、納豆工場のムロ管理、キノコ類の栽培質の環境管理、データーセンターなどでのサーバー管理まで実に多様性に富んだアプリケーションで使用されています。
 
 
製薬や食品業界では、製品がカビやバクテリア、菌類、微生物汚染されていないかの検査用途で、水分活性測定器(※1)を使用します。
 
※1 水分活性測定器とは、水分活性値awを指標とした水分計です。
   相対湿度を100で割った値がaw値となります。
   例)相対湿度 100%RH = 水分活性測定 1aw で示されます

 
 
右画像:卓上型水分活性測定器 HygroLab

 

露点計(水分計)

露点計(水分計)は、液中または気体中の水分量を示す測定器です。
相対湿度計も同じく『水分量』を示す測定器ですが、露点計は相対湿度計よりさらに低い水分量を測定する場合に使用されます。製造現場では、酸素濃度計と一緒に導入されることも多い測定器です。
露点計では、各種産業ガスの品質維持管理、塗装品質、燃焼排気ガス測定、各種試験(評価)装置の雰囲気維持、水素充填時の不純物管理、化学工場での触媒管理、石油備蓄基地での品質監視などの用途が挙げられます。
例えば、配管内に残存した水分(気体)が水(液体)になり配管の腐食を招き、さらにサンプルラインに接続されている測定器に水分が入り込むと故障します、評価装置内に残存水分量が多いと絶縁処理の劣化し、希釈ガスや産業ガスに水分が入り込むとガス品質が落ちます、水分の管理を疎かにするとこのような事態を引き起こす可能性があります。
 
露点計は『品質管理』では忘れられることも多いですが、このように品質にとって重要な『水分量』を示す大切な役割を持った測定器です。
 
 
右画像:超微量水分トランスミッター(高純度ガス用)Pura Transmitter

 

品質管理体制の維持と見直しがお客さまの安全安心につながる

品質管理体制について確信(正確さ)を持つことが大切です。全てにおいてミスなく完璧にというのは、現実的には難しいものです。だからこそ、常に品質管理を業務をアップデートし、些細なミスでも見逃さない体制を構築することが大切です。
 
本記事でご紹介した品質管理業務に使用する測定器で、お悩み事がありましたらお気軽にミッシェルジャパン株式会社までお問い合わせください。

 

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Michell instruments社(イギリス)およびお取り扱い水分計は、下記URLをご覧ください。

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ミッシェル社紹介ページ https://processsensing.co.jp/wp_pst/about-us/michell-instruments/
テクノロジー紹介 https://processsensing.co.jp/wp_pst/support/technology/
露点測定のよくある質問 https://processsensing.co.jp/wp_pst/support/faq/

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