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水分測定

水分から品質を守る。湿度と露点と水蒸気の基本を解説

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水分や湿度、露点の計測・管理は、工業分野を中心に必要とされる技術です。温度や空気の圧力などの条件でどう変わるのか、また結露が生じるまでの時間などは、産業における品質と安全性を確保するための重要な情報源といえるでしょう。製品の品質・性能を守るためにも、露点や霜点、飽和空気や湿度などについて知識を深めることが大切です。

そこで今回は、露点の概要、飽和空気と露点温度、霜点(そうてん)温度、圧力と湿度の関係など、露点の基礎をご紹介します。

 

湿度とは

湿度とは、空気中に含まれる水蒸気量・水蒸気圧を表したものです。
湿度の表し方は2種類あり、1つは「相対湿度(Relative Humidity:RH)」、もう1つが「絶対湿度(Absolute Humidity:AH)」です。

 

相対湿度
(Relative Humidity)
ある温度における飽和水蒸気量(圧)を100%と仮定し、実際の水蒸気量(圧)の値を比率にして表したもの。簡単にいうと「空気中の水蒸気量(圧)が何%なのか」を示す数値です。同じ湿度でも、高温の地域ほど気体の水蒸気圧は多くなります。

■相対湿度の式
【 RH=(Pw/Ps)×100%RH 】
Pw:気体における水蒸気圧
Ps:測定時の周囲温度における混合空気の飽和水蒸気圧

空気中の湿度を表すときは相対温度が使用されており、気象用語としても使われています。

絶対湿度
(Absolute Humidity)
空気中に含まれる水蒸気量を、容積・重さ・圧力などで表したもの。「体積絶対温度(Volumetric Humidity)」と「重量絶対温度/混合比(Mixing Ratio)」に大別でき、国際的には前者が、化学工学分野では後者が絶対温度として扱われています。

■体積絶対温度の計算式
【VH=Mw/Va g/m3 】
Mw:水蒸気の質量
Va:気体の体積

体積絶対温度は、空気中の水蒸気量を重さで表したものです。

■重量絶対温度/混合比の計算式
【SH=Mw/MDa Kg/kg(Da)】
Mw:湿潤空気中に含まれる水蒸気の質量
MDa:乾燥空気の質量
Da:Dry Airの略

「重量絶対温度/混合比」は、水蒸気を含む湿潤空気の水蒸気の質量と、湿り空気から水蒸気を除いた乾燥空気の質量の比です。水蒸気量が同一であれば、空気の温度が変化しても混合比は変わりません。
湿度が低い領域における空気中の水分量(ppm)を示す場合に使われています。

露点とは

ここでは、「露点の概要」「飽和空気と露点温度について」「露点温度・霜点温度」について解説します。

概要

露点とは、空気中に含まれる水蒸気が水滴になるとき=結露する温度です。

空気中で保持できる水蒸気(湿度)の量には限界があります(飽和状態)。1m2あたりに含むことができる水蒸気の最大量を「飽和水蒸気量(g/m3)」といい、温度が高いほど飽和水蒸気量は大きくなり空気はより多くの水蒸気を含むことができます。

空気中の水蒸気量が飽和水蒸気量を上回ったとき、気体だった水蒸気は水へと変化。これにより、結露や結氷(けっぴょう)が生じます。

また、飽和水蒸気の代わりに水蒸気の圧力で数値が示されるケースもあります。空気中の水蒸気が飽和したときの水蒸気の圧力を「飽和水蒸気圧(hPa)」といい、飽和水蒸気量と同様に温度の上昇などで値は大きく変化します。

 

飽和空気と露点温度について

空気中の水分量の比率を表す際、以下のように分類できます。

乾燥空気(乾き空気) 水蒸気を含まない、理論上の空気。
大気(湿り空気) 地球上にある一般的な空気。酸素や窒素、炭酸ガスなどと水蒸気が混ざっている。
飽和空気 これ以上、水分を含むことができない空気。最大水蒸気量(飽和状態)に達している。

飽和空気とは、水蒸気を限界まで含んだ空気のことです。相対湿度が100%になると空気中の水蒸気は飽和し(限界までいっぱいになり)、あふれてしまった水蒸気は凝結して水になります(結露)。

また、水蒸気が飽和した状態で空気よりも冷たいものに接触すると、接触した部分の空気がたちまち冷えて水蒸気から水へと変化します。冬場、暖房のきいた暖かい室内の窓ガラスには結露が生じますが、あれも飽和した空気が冷たいもの(窓ガラスの表面)に触れたことで起こります。

露点温度について

露点温度(Dewpoint Temperature)とは、気体の水蒸気量(圧)に対して、飽和水蒸気量(圧)が等しくなる温度のことです。

水蒸気を含む空気を徐々に冷却すると、気温が高ければ水蒸気のままでいられますが、気温が下がると水蒸気は飽和状態になり、結露や結氷(けっぴょう)が生じます。つまり、水滴や結露ができ始める気温は、気体の水蒸気量(圧)が飽和水蒸気量(圧)と等しくなる温度(露点温度)というわけです。

相対湿度が100%のとき、周囲の空気の温度と露点温度は等しくなりますが、露点温度が周囲の温度よりも低いと結露・結氷が発生し、温度が高いと結露リスクが低下して空気が乾燥します。

なお、空気に含まれる水蒸気量と飽和水蒸圧が同一の場合、空気中の温度が変化しても露点温度は変化しません。

霜点温度とは?

霜点温度(Frostpoint Temperature)とは、気体の水蒸気圧に対して、氷の飽和水蒸気圧が等しくなる温度です。

例えば、空気中で物体を0℃以下に冷却したとき、物体の表面には霜(水蒸気が氷の結晶として凝結したもの)ができます。このとき、物体に接する空気は飽和状態にあり、0℃以下まで冷却された物体は空気よりも温度が低くなるため、水蒸気が水→氷へと変化し、物体の表面に霜ができます。

この霜ができるときの「物体表面の温度」が霜点温度であり、氷点下になると露点温度よりわずかに高くなります。

なお、霜点温度をマイナス露点と呼んだり、露点温度と霜点温度を総称して露点温度とするケースもあるため、注意しましょう。

 

飽和水蒸気曲線の紹介

「露点の概要」でもご説明しましたが、空気中に含まれる水蒸気の量には限界があります。飽和水蒸気量(圧)は温度によって変化し、例えば気温が上昇すると飽和水蒸気量も上昇します。

 

圧力と湿度の影響の関係

ドルトンの法則(Dalton`s law)、あるいは分圧の法則によると、混合気体の圧力(全圧)は混合気体の各成分の圧力(分圧)の和に等しくなります。

混合気体とは、複数の気体を含んだ気体のことです。相互で反応しない2種類以上の気体を1つに入れると気体分子は拡散し、均一な気体になります。

最も身近な混合気体である空気(大気)は、窒素や酸素を中心にアルゴンや水蒸気、その他の微量成分が加わり構成されています。

水蒸気を含まない乾燥した空気(1気圧)の成分割合は、窒素78%、酸素21%、残り1%はその他です。その数字が各成分の分圧になるため、窒素は0.78気圧、酸素は0.21気圧となります。この分圧の和が全体の気圧と等しいというのがドルトンの法則です。

次は、空気のなかでも圧力が変化しやすい水蒸気にあてはめてみます。

水蒸気の気圧は、空気中で0〜4%まで変動します。仮に水蒸気を4%含んだ空気の場合、水蒸気圧は0.04気圧です。

沸騰するお鍋を想像してみてください。お湯が水蒸気に変わり、お湯の上の空間すべてを水蒸気が満たしているとするなら、お鍋のなかの水蒸気の気圧は1気圧(100%)となります。

しかし、通常であれば空気の温度で水蒸気圧が1気圧に達することはありません。つまり、空気中に含まれている水蒸気圧には、温度に応じた上限があるのです。

液体の水分子と空気中の水蒸気分子は、蒸発と凝結を繰り返しています。蒸発が進むと空気中の水蒸気圧は大きくなり凝結が行われ、逆に凝結が進むと空気は乾いた状態になり蒸発が促されます。

これにより、水分子と水蒸気分子の数には偏りが出ず、同じ状態を保つため(気液平衡)、空気中の水蒸気量には上限ができるのです(飽和水蒸気量・飽和水蒸気圧)。

 

露点温度や湿度・圧力の関係性を理解しよう

工業や産業における製品の品質性能の維持・管理は、重大なミッションです。半導体や石油化学、工業用ガスなどの他、水分を嫌う製品の製造においては、僅かな水(微量水分)が大きな脅威になります。納得できる製造・品質管理などを維持するためにも、水分や湿度、露点などの知識を身に付けて、計測における信頼性を高めることが大切です。

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